読書

保坂和志「世代像がないから人生と向き合える」

世代論というのはマスコミが自分たちの都合のために作り出す概念だ。しかし、困ったことにその概念によって、それに属する本人たちまでが自己像をカン違いしてそれに守られてしまう。 「なになに世代」という呼称を持たずに来てしまった私の学年は、傍から見…

いしかわじゅん「のだめの幸福」

二ノ宮は、のだめや千秋やその他登場人物たちの音楽への愛と畏れを、わかりやすく描いている。決して絵がうまいわけではないが、構成がうまい。言葉がうまい。エピソードがうまい。日本の漫画風土の中で発達した繊細だが大胆なコマ割りで、ぐいぐいと物語を…

ソール・ベロー死去 享年89

日本国内ではあまり話題になっていないようですが。まあ私も『この日をつかめ』(新潮文庫)しか読んでないし。結構、これとか『犠牲者』(同文庫)とかブックオフにポコっとあったりするんだけど。

負け犬と電波男

確かにこれより面白い感想は書けそうにないなあ。

本田透『電波男』評(大森望)

http://www.ltokyo.com/ohmori/050331.html(3/15) アンチ『負け犬の遠吠え』本としても痛快。ただし、論理的な説得力に欠ける点まで『遠吠え』と一緒なのはどうか。いや、こっちのほうが正しく「負け犬の遠吠え」なんだけどね。酒井順子の本がウケたのは、…

追記の追記

あ、そうそうここでメモっているように、「単行本のソフトカバーだと、5000部で150万円くらいの印刷コスト」ってことだから、16ページのA4版あるいはタブロイドだったら1万〜3万部で、十分167万の予算内に収まるでしょうな。全然お釣りが来る。後は…

上の追記

ちなみに現在の「早稲田文学」の広告料は13000円から(えー、何て専門用語では言うだろう。小口の近くの細長く全段ブチ抜きの長方形)。 年間約1000万の補助金があるってことだから、隔月刊で÷6イコール一号当たり167万。 それプラス広告料で刊行するってこ…

「「早稲田文学」フリーペーパーへ 」

情報元として。@おまえにハートブレイク☆オーバードライブ。 陸這記でもコメントが。うーん「党派」と「学閥」のどっちが閉鎖的?って話もありますが。 最近の「早稲田文学」は「批評空間」が休刊になった後、文芸批評の方面から、それをフォローしていた、…

『嗤う日本の「ナショナリズム」』 書評(東浩紀)

北田暁大氏の本はチェックしないと。ところで[とんねるず的アイロニー]と秋元康=ベタという対比ははなはだ疑問。 実際のところ、とんねるずは『ねるとん』での参加者への応援の仕方とか『生ダラ』でのスポーツ企画(特に木梨のPK戦)での「熱さ」、「本気…

『失踪日記』書評(いしかわじゅん)

やや気になったのは、ペン入れの道具だ。 主に、サインペンというかミリペンというか、均一な線で多少滲みがあって抵抗の少ないペンで描いている。これは、吾妻には合わないと思う。ペン先に力が籠もらない。描線がカーブするところに力が入らず、するりと描…

『さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 』書評

なんだか凄く読みたくなる本。

東浩紀「2つのリアリズム」

うーん判りやすいが、この「判りやすさ」にはワナがあるような気がする。

「Literary blogs fill a niche」

ブログが新しい文学コミュニティを形成しているというような話だけど、後で良く読んで調べようとということで。 取り上げられているブログ Mobylives.com(むむ『DEEP LOVE』が話題に) Moorishgirl.com(このエントリーで記事についてコメントあり) www.co…

「皇太子夫妻に人権を!」

http://dw.diamond.ne.jp/yukoku_hodan/200502/index.html 本編自体も興味深いのですが最後に浅田彰による、ある「はてなダイアリー」への「注文」が書いてあって、色々と考えさせられる。 「儀礼的無関心」というか、安易にアクセスするのを抑止するために…

単行本『グランド・フィナーレ』について

『群像』向けに阿部氏にインタビューしたという佐々木敦氏の情報。 http://www.faderbyheadz.com/a-Site/a-news.cgi?date=2005.01.19 [「新潮」に載った短編「馬小屋の乙女」と、更にレア・トラックを加えて]今月中には刊行とのこと。 レア・トラックは「コ…

またまた文学賞ネタで申し訳ないが

誰も言ってないようなので書いておくと、もし白岩玄が芥川賞を受賞してたら、角田光代は自分がデビューさせた作家と一緒に写真に写ることになったのね。 直木賞の角田光代は文藝賞の選考委員なので。そんな事が未だかつてあったろうか。

佐々木敦「音楽とメディアアートがわかる十冊」「文学とアートがわかる十冊」

http://www.faderbyheadz.com/a-Site/a-news.cgi?date=2005.01.17

大滝師匠も直木賞について発言

しようとしている模様なんだけど、なんだかアップするのに失敗してるみたい。 http://www.fussa45.com/zubizuba/index.html 追記)と思ったら上のページ自体が消えた! 追追記)出ました。 http://www.fussa45.com/zubizuba/zubizuba_01.html

佐々木敦「阿部和重『アメリカの夜』講談社文庫版解説」&「角田光代『学校の青空』河出文庫版解説」

http://www.faderbyheadz.com/a-Site/a-news.cgi?date=2005.01.14

「今回の芥川賞と直木賞が意味すること」

http://d.hatena.ne.jp/solar/20050114#p1 結局さあ、文芸誌に載ったのが「純文学」って扱いなんですよ、この国じゃ。それ以外が「大衆文学」と。だから書き下ろしだと「純文学特別書き下ろし」なんてレーベルもあるし。 今回の阿部選出は文芸誌の間で「やっ…

「芥川賞が思いがけずもアレじゃなかった件について」

http://d.hatena.ne.jp/ykurihara/20050114#1105681799

やっと動いて喋る阿部ちゃんを観たよ!

「ヘッヘッ」って笑ってたよ!会見全文とか、どっかにないかな。まあ今回の作品が最良作ではない(かと言って私は結構、良いと思ってますが)のはそうだけど、まあ、そういうことは過去に多々あったわけで。 それから輝ちゃんが「メッタ斬り」を意識して「こ…

昨日の阿部ちゃん

の様子がboidに。 http://boid.pobox.ne.jp/contents/diary/boiddiary/boid2005_01.htm 何だか単にはしゃいだ夜みたいに読めてしまうかもしれないが、中原も青山も、受賞の知らせを聞いたとき、本気で泣いたのだ。 そういうものだ。

「芥川・直木賞:芥川賞に阿部和重、直木賞に角田光代の両氏」

http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20050114k0000m040098000c.html 両者の会見を含めて詳細が出ましたね。 宮本輝が阿部支持に回って6対4で決まったのか!予想すると阿部支持が河野、古井、宮本、池澤、山田、村上という感じかな。 阿部会見の動画が…

「「アイデア本」読み比べ 」

http://www.mypress.jp/v2_writers/tokyodog/story/?story_id=866818 『アイデアのつくり方』を読んでみましたがホームズの推理法との類似なんかが例に出ててミステリ読者にもオススメかも。

「第132回芥川賞は阿部和重さんが受賞!」

http://www.bunshun.co.jp/award/akutagawa/ 「えぇー「グランド・フィナーレ」でぇ」と言う意見もございましょうが素直に「やるじゃん芥川賞」と言って置こうと思います。絶対反対意見が数人から出ていると思うんだけど山田詠美とかが頑張ったのかな。 それ…

「Nick Stahl Blows Into 'Breeze' Thriller」

http://story.news.yahoo.com/news?tmpl=story&cid=598&ncid=790&e=2&u=/nm/20050109/film_nm/film_stahl_dc あードン・ウィンズロウの『ストリート・キッズ』(創元推理文庫 原題"A Cool Breeze on the Underground")映画化されるんだぁ。ニール・ケアリー…

mercy snow「深田恭子主演の「富豪刑事」は、やっぱり筒井康隆原作なのか。」

http://www001.upp.so-net.ne.jp/mercysnow/LinkDiary/links0501.html 昔、確か公開日記のどれかで、『富豪刑事』映画化の話が来たけれど、「設定だけお借りしてストーリーはこちらのオリジナルで」と言われたから激怒して断ったという話を読んだと思うんだ…

「第132回芥川賞・直木賞レースを「文学賞メッタ斬り!」が予想する」

http://www.excite.co.jp/book/news/00021105170906.html 余談。『メロウ1983』は数字なしに改題されて単行本があるし、他にも『漢方小説』と文藝賞組は本になってるんですが…。何月時点とかあるんでしょうけどね。更に余談。「文学界」最新号に掲載されてい…

「芥川、直木賞候補決まる」

http://www.sankei.co.jp/news/050106/bun046.htm 直木賞は、まあ「実力者認定賞だから」というのもあり、あんまり興味なし。実は一作も読んでない…。 で芥川賞だけど阿部と田口は既読、文藝賞二作は「読んでみようかなあ」と思っていたんだけどと言う感じ。…