本田透『電波男』評(大森望)

http://www.ltokyo.com/ohmori/050331.html(3/15)

アンチ『負け犬の遠吠え』本としても痛快。ただし、論理的な説得力に欠ける点まで『遠吠え』と一緒なのはどうか。いや、こっちのほうが正しく「負け犬の遠吠え」なんだけどね。酒井順子の本がウケたのは、負けてない(と思ってる)のに負け犬だと言い張ったとこなので、やっぱり負けてるかもと思ってる(ような気がする)時点で負けてる気もする。

そうそう酒井のアイロニーが理解できてない(あるいは無視している)んだよなあ。
これを敷衍して昨今の「ネタ/ベタ」とか「動物化」の議論に、ちょっと異議を呈しておくと、「意識的な妄想」と「生な感情」と言う風な捉え方の方が良いのかもしれない。その上で無意識のレベルを考えておいた方が良いのかも。