柳下氏に全面的に正しさはあると思うが

元ヘルシー女子大生問題の根深さは別にあるような気がする。

それこそメディアの流通の問題で、自分で雑誌を持ってて読者が何千人もいる、って言う権力の問題なのかも。
まあ、あの程度のレベルじゃ「ゼロ年代」って言って、新しさをイメージさせる戦略が取れなくなった時点で終わると思いますが。
でも「政治」が上手そうだから。

「いい小説、いいミュージックがまだまだ足りないのだ。」

私は日本人の小説ファン、音楽ファンなど、オーディエンスのレベルはものすごく高いと思っている。受け手の期待に応えられるだけの水準の作品さえあれば、それは多くの人に受け入れられるはず。この二人のレベルを越えることが、若い世代の芸術家たちに課せられたハードルなのだが、その水準はとんでもなく高い。本が売れない、音楽が売れないというのは嘘で、いい小説、いいミュージックがまだまだ足りないのだ。

おいおい水村美苗が「最近の小説家は駄目」と言ったことに激怒していたのは誰だったんでしょうか。
村上春樹を救いたいだけだったのか。

単純に本やCDが売れないのは、メディアの流通の問題なだけで、芸術全般のレベルの問題は別。
っていうのを前提にしてもらいたいんですがね、批評家の人には。

アイドル季評 2009年 夏

佐々木希は予想通り人気は高くなっているようだけど、ヤンキー臭がきつくなり過ぎて一般性が低くなっているように感じるのが残念。


宇多丸師匠が「アイドル冬の時代」を嘆く一方で、TVをdisるのは矛盾していると思う。
やっぱりアイドルっていうのはTVが作るものだと思います。


角川アイドルは、映画スターのリバイバルというよりも、TVアイドルが前提での差別化ですから。
真野恵里菜ハロプロが全盛だったら澤井信一郎監督で映画が撮ってもらえたのにね。


そういった意味で面白いのはGyaoのヌキ天です。
今回は非常にレベルが高かったように思いますので、興味があれば。
とりあえずnegicco、4週目で一回落選して次回、敗者復活のチャレンジがあるので、
まあ、ニコ動とかでチェックしてみてください。



思いっきりPerfume化した曲なんだけど、生歌でやっているヴァージョン。

 「政治の美学化」って、安倍ちゃんの話ではないでしょうか。

ユッキーは伝統的な「おフランス政治思想」でしょう。
単純に「ユッキーってキモい」ってJK的に言っておけば良い話を、何だかアカデミックに言おうとして失敗してらっしゃる気がします。
「キモい」って言えば、美学化とはちょっと違うのいうのも判りますし。

"21st Century Breakdown"を聴きながら

すんまそん。やっとメロコアが判りました。町山智浩氏のレコメンドで買いました。

清志郎の話の続きだけど、5月2日以降、「スローバラード」には泣けなかったのだけど、清志郎訳の「明日なき世界」を口ずさんだら、
うるっと来てしまったのです。

でもよ、何度でも何度でもおいらに言ってくれよ
世界が破滅するなんてウソだろ!
ウソだろ!

これは73年生まれという世代的な問題もあるだろうけど、もう一回、『カバーズ』は再評価されるべきだと思います。
結局、これって「反ジャパニーズ・ロック」だよな。
「ロックってのはこういうもんだろ」ってのを「日本語」でやった「日本語のロック」です。

なんで、泣けて来てしまったかというと「日本語のロック」というのが敗れた夢だったからなのです。
90年前後、明らかに「時代が変わり始めた」はずだったのに、一回、下野した自民党社会党とくっついて復活してしまうし、
日本語のロックもJ-POPなどというものにくくられてしまって、毒を薄められてしまいました。

RCサクセション:「君はLOVE ME TENDERを聴いたか?」
発売されていないフルバージョン。

Full Of Tears

ファンとはとても自称できないのだけど、清志郎が死んで、何だか想いが千々に乱れて、ずっと色々とこの気分は何なんだろうと思っていたのだけど、
ラジオでの2つの追悼番組を聴いて、やっと彼の死が受け入れられるように感じられます。
NHK-FMでの番組に出演した渋谷陽一と、TBSラジオで司会をした萩原健太(それからゲストとしてコメントを寄せた宇多丸)のような人たちがいて、
何だか、本当、救われた気分でした。

文芸評論家としては若手の方が「日本にはまともな音楽ジャーナリズムも、まともな音楽記事を載せる媒体も存在しないから、清志郎の死は、このままでは世代的な共感だけに彩られた、お涙頂戴的な芸能ニュースとしてしか報じられないだろう。」とか、おっしゃってまして、確かに、もう「ロッキング・オン」も「ミュージック・マガジン」も駄目だとは思いますが、渋谷氏も萩原氏も最良のメディアで真摯に務めを果たしたと思います。
(余談ですが、数ヶ月前、NHK総合でのFM特集に出演した萩原氏は暗に「ペイオラ(オンエア枠の買収)」が民放FMラジオに存在していることを仄めかしていて、素敵だった)

元々、日本の音楽ジャーナリズムってのは、ラジオの中にしかなくて、しかもミュージシャン自身がDJと批評家も兼ねなきゃいけなかった、
というのが紛れもない事実だと私は思っているので、その中でDJとして生き残っている渋谷氏と萩原氏は、やっぱり凄いわけです。

とりあえず渋谷陽一出演の番組。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm6988909

でも一番、「やばい」時期の楽曲をかけたTBSの方が圧倒的に良かったのですが。久米宏が「君が代」かけたみたいだし。