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『QJ』最新号の山下達郎特集を読む

顔面をてらい無く捉えた表紙の迫力が…。 しかし、対談、インタビューと、こりゃ失敗じゃないですかね。達郎を「サブカル」側に何とか寄せようという意図は判るんだが、編集部の気合が空回りしてると思う。

フィクションとしての秋幸

秋幸は中上健次作品において、最も作者に近い人物であるが、絶対に作者ではない人物である。「もし自分が上京せずに故郷に残っていたら」という仮定の上になりたっている人物であるから。秋幸は中上が作った最も大きなフィクションであり「路地」も秋幸によ…

中上健次作品における人称と視点に関するメモ

(記憶で書いているところ多々ありで、間違いを含むかもしれません)。中上は初期の一人称の作品から転回し、三人称による描写に向かう。その流れの達成が「岬」なのだが、本作における三人称「彼」は金井美恵子も指摘しているように「私」と置換可能な三人…

遅ればせながら『ヒカルの碁』を読んだ。

酒飲んで終電逃してマンガ喫茶で始発を待って。途中で佐為が消えてしまうのに驚いた。やっぱり第二部は引き伸ばしってことだったんだろうか。

ナボコフ『××××』の若島正による新訳、11月発売予定(8/4付け参照)

伏字にはなってますが新潮が版権持っててキューブリック監督などで映画化されてる有名作ですな。 たいていの小説なら、終わりに行くにしたがってどんどん楽になり、翻訳もはかどるのだが、これはまったくそういうわけにはいかず、最後まで難度が落ちない。凄…

(書評)自民党の研究(栗本慎一郎)

面白そうなので読んでみた。面白かった。 結局、今回の件は権力闘争と政策論争が上手く合致した、ってことで良いんだろか。 民主党が言っているように財政投融資の問題は公社のままでクリアできるという意見もあるようですが詳しくないんで現状、判断できま…

「新潮」五月号蓮実重彦・浅田彰対談

http://www001.upp.so-net.ne.jp/mercysnow/LinkDiary/index.html http://www008.upp.so-net.ne.jp/wildlife/nisenikki.html(4/7) で触れられている部分ではなくて蓮実による金井美恵子批判が気になってしまう私って…。 いや、蓮実の、こういう金井に対す…