蓮實重彦、山根貞男、吉田喜重『国際シンポジウム小津安二郎』評

nozaの日記:http://d.hatena.ne.jp/noza/20040706

パラパラと眺めていて、青山真治の、山中貞雄アメリカ映画を自家薬籠中のものとしたが、小津はそれに失敗したのではないか、という指摘が目に止まった。編者たちによるまとめの座談会でも触れられているが、この発言は目からウロコだった。
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これら「アメリカ映画を撮ることに失敗した偉大な映画作家たち」のリストに小津を追加することなく、小津はアメリカ映画を撮ることに失敗した、ということの意味を考えてみたい。

私も今日買って、もう直ぐ読み終わるところ(最後に収録されているオリヴェイラのエッセイが素晴らしい)。
同様のことが季刊「インターコミュニケーション」誌最新号掲載の青山-蓮実対談でも語られてます。http://www.ntticc.or.jp/Publication/Icm/index_j.html
それから山中貞雄の『丹下左膳余話 百萬両の壺』と『河内山宗俊』のレイトショウ上映が渋谷ユーロスペース8月21日から9月3日にあります(詳細はhttp://www.eurospace.co.jp/sched/body_n.htm)。『人情紙風船』を今は亡き並木座で見たきりなので見ておこうと。完全版が現存する作品はこの3作だけなんですよねえ。