キャメロン・マケイブ『編集室の床に落ちた顔』(国書刊行会)ISBN:4336038449。

ジュリアン・シモンズが「あらゆる探偵小説を葬り去る探偵小説」と呼んだ1937年の「早すぎる問題作」。
読む前のイメージとは違ってパズラーよりもハードボイルドのメタという趣が強かった。でも逆に言うとパズラーの書法を一人称のスタイルで解体構築している部分もあり。
それから舞台がイギリスの映画界ということで映画的技法も関係してくるんですが、これも同じく小説によって映画を分析しているというところもあり。
傑作というよりも「ミステリに必要以上に興味がある人は絶対読んでおくべき作品」という感じ。
出来れば、もう少し細かくサイトの方に書きたいと思いますが…。