ブックオフと再販

 私はブックオフを利用したことはなく、単なる好奇心で1回だけ店内を覗いたことがあるというていどの部外者である。その私は、本書のブックオフに関する(やたらに攻撃的かつ批判的な)記述を読んで、ブックオフの姿勢を支持したくなった。すなおに理解すれば、ブックオフは書籍の再販制と委託制がもたらしている歪みを衝いて、大きなマーケットを創出し、消費者に利益をもたらしたベンチャー企業であり、本書の著者の姿勢は、既得権益を持っている人が新しく出てきた企業家を潰そうとする典型的な攻撃である。ブックオフフランチャイズ・スキームに対する批判を繰り広げているけれども、大きなお世話としか言いようがない。

 著者はブックオフを出版業界のパラサイトと呼ぶが、このロジックで行くと、世のリサイクル事業はすべてパラサイトということになる(後略)

7年前、就職活動してる時にブックオフの求人広告を読んだのですが、社長は「再販制に対抗する」という姿勢を打ち出してました。その時は再販制についても勉強中だったのでよく理解できませんでしたが、今から思うと凄いと思う。