真の映画ジャーナリズムとは??

士はおのれを知る者のために死す:http://d.hatena.ne.jp/hibiky/20040708#p3

ハスミン一派の言説は、とどのつまり、学会向きというかアカデミズムの世界に住む方、あるいはそういったモノを読むことでおのが知的欲求を満たしたいという好事家の間だけで通用する<限定品>です。そんな些細な「付加価値」を与えられたモノしか評価できないというのは、一種の「病」ではないか、と個人的には思います。もっとも、こうした「病」を多かれ少なかれ、人は抱えて生きるわけですが、いずれにせよ「健全」とは云い難い。

搦め手でコメントを。
私は蓮実言説の内部でしか小津を見られなくなってしまった、どうしようもない人間なんで(本から入るからこういうことになる)、だからシネフィルはおろか、映画ファンとも自称しないですけど、先日の新文芸坐での小津作品上映は、その意味で非常に有り難かった。
というのは単純に、そこここで喜劇的なシーンで観客から笑いが漏れ、それに反応して楽しくなったから、「ああ全く同じではないけど、昔の映画館で小津が観られていた状況ってのは、これに近い感じだったんじゃないかなあ」と思えたところだったわけです。