『ミスティック・リバー』に関する政治的一考察(それなりにネタバレ)

http://blog.livedoor.jp/everythingcool/archives/2004-01.html#20040112
確かに、その読みはできるにしても、その先があると思う。詳しく書くと、更にネタバレなんだけど、この映画が最終的に誰の側に立っているかってのは明白でしょう。だから、その人にだけ最後に、ちょっと救いに似たものがある。
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Miyuki/4222/films/mysticriver.htm
にあるように、どうにも重たく、暗く、憂鬱にさせる映画で、これはアメリカ人にとっても同じだろうし。
繰り返し褒めると何だか信奉者のような感じで居心地が悪いんだけど、そういう「いたたまれなさ」を具体的なシーンに基づいて語っている蓮実重彦の「インビテーション」最新号での評は「やっぱり急所を突いてくるなあ」と感じずにはいられない。
「これ一本でハリウッド映画の歴史に拮抗しうる途方ない作品」というまとめは、もちろん煽動的レトリック含みなんだけど、覚悟が漲っているし、思いっきり粗雑に政治的に言えば「反米映画だ」というのと、ほとんど同じことを言っているわけで。「ほとんど同じ」であって「同じ」ではないというんが重要なんだけど…。