バーズについて

私はロジャー・マッギンのヴォーカルが、ちょっと苦手で、ちゃんと聴いてなかったんですが、最近になって「やっぱり重要なグループなんだなあ」というのが判るようになってきた。
まあ彼らは「フォーク・ロック」というスタイルで最初登場したんだけど、この呼称の「ロック」とは何かと言えば、「サーフ/ホットロッド」。
プロデューサーからしてテリー・メルチャーに、ゲイリー・アッシャー。「ミスター・タンブリンマン」ってのはディランの曲を「ドント・ウォーリー・ベイビー」にインスパイアされたアレンジでやったというよく考えれば「変なもの」。
ディランの「フォーク・ロック」ってのは、ほとんどエレクトリック・ブルースだから、全然違うんですな。
で、初期はビートルズ的なものが入ってきたり、キャロル・キングの曲をやるやらないメンバー間でもめたり、グラム・パーソンズに乗っ取られてカントリーやったり、グラムが抜けてもカントリー・ロックに進んだりと、結局「流行り物」まっしぐらなんですね。だからこそ、バーズを中心にして見るとアメリカン・ロックの全体が見えやすかったりする。