m3さんさんとの[黒人音楽]を巡る件(08/23より転載)

8/19に続く第二弾と行こうかと思いましたが、第一弾の方に既に8/21でレスを頂いてますので、そちらに先に返答をしておきます。

今回も、まず枝葉を切ります。
判りにくいかもしれませんが、プリンスはブラコンから外してました(別文になってますよね)。マイケルは評論家でもブラコンと言うひとがいますよ。それは使い方の問題で、m3さんの使い方はそうだというだけですね。
まあマイケルとディスコもの、どっちを評価するかと言う問題ももちろん、あるわけですが、それは置いておきましょう。

いや〜申し訳ない!!最初の時点で指摘しておけば良かったんですよねー。

いやあの一番最初の”黒人音楽が日本の音楽に与えた影響”っていう話があったじゃないすか。
それってまあ”黒人音楽”に限らないんだけどさー、いやそういうのって、”一般的に聴かれてる・聴かれてない”っていうのはあんまり関係無いんだよね。

m3さんが[最初の時点]で指摘されたのは、ディスコのブームと、それから歌謡曲という非常に一般的な音楽にも黒人音楽の影響が出ていたという話ではありませんでしたか?
そこでディスコは黒人音楽としては、あまりにビートが整理されすぎていて、それを「R&Bの死」と捉える向きもあるという私の返答に対しては。

7/21

”スカやレゲエの誕生の経緯”にしても、あと私”ファンク好き”なもので、当然”ファンク好き”にとって”ディスコ音楽”というのはもう”敵”と見なされているというのはよく知っているわけなのですが(笑)、だからといって”スカやレゲエの誕生の経緯”や”ファンクとディスコの違い”あるいは”ファンクとファンキーの違い”(笑) を、別に一般の人に教えようとは思わないですしね。

と容認して、一般化したこと自体を評価してらっしゃったわけですよね。
私もそれは受け入れた上で、売上げとして70年代より80年代の方が勝っていたのではないですか?と質問したわけで、そこで、その[最初の]前提を外されたのでは困ります。

7/9

そんな”ニセモノ”がはびこる昨今よりも、多分'70年代のほうが、日本においても黒人音楽ってメジャーだったんじゃないのかなあ。っていうか、黒人モノに限らず、”洋楽”っていうもの自体、今よりも聴かれてたんじゃないの。

と言うご指摘もあったではないですか?(["ニセモノ"]と書かれているのはマライアですけど、そういうことをおっしゃるなら、もっと音楽的にディスコと比較していただきたいものです)。

いやほら、”ミュージシャンズ・ミュージシャン”って言葉があるじゃない?
”一般の人”が聴いてるものと”(ちとディープめな)音楽ファンの人”が聴いているものは違うし、”実際に自分でも音楽をやっている、あるいはこれからプロを目指そうっていう人”が聴いているものもやっぱり”一般の人”が聴いてるものとは違うんだよね。
小室哲哉”がいくら流行ったからといったって、小室聴いてた人で”ミュージシャン志望”の人って、あんまりいなさそうでしょ?(笑)

それに時代的に古くなれば古くなるほど”音楽ファン”=”洋楽ファン”なのよ。
洋楽を聴いている人の総数がどうであれ。

おっしゃりたいことは判りますけど、ポップ・ミュージック(大衆音楽)なわけですから、一般的に評価されないと意味がないのではないでしょうか?
[影響]と一口に言ってしまったのが拙かったかもしれません。細かく書けば、外国の音楽の影響は

  1. それ自体が日本で、どれだけ一般的に聴かれ、理解されているのか。
  2. それが日本で、どのように咀嚼されて表現されているのか。
  3. その日本人による表現が、どれだけ一般的に聴かれ、理解されているか。

という3点から判断されるわけで、私の場合は最後に一番、力点を置いて考えてきました。
"日本のパンク"を待望していたわけですから。

確かに1番目に関して、70年代をかなり過小評価をしていたというのは、自分で調べて判ってきたので、これは、また別途、書こうかなとは思います。

m3さんのおっしゃってるのは2番目ですね。それなら70年代にも例えば小坂忠の『ほうろう』とか非常に優れたものはありますが多くは売れずに、今になって再評価されているという感じですよね。
今だって、そういう売れないもの中にも後から評価すれば幾らでも優れたものはあると思いますよ。それは大衆音楽の構造として当然なわけです。
単純に山下達郎が売れなかった70年代よりも売れた80年代の方が一般的なレベルで黒人音楽の影響は大きいとか、そういう観点で御話しています。
[”音楽ファン”=”洋楽ファン”]というのは、例えば"ロック(R&B)・ファン=洋楽ファン"というのが適当なんじゃないかなと思うんですが?
ちょっと説明不足だったかもしれないですが、70年代も一般的なレベルでは歌謡曲が大きな勢力で、ロックンロール以降の外国音楽の影響を受けたものが、本当の意味でメジャーになるのは70年代の末、本格的には80年代からだ、という前提は当然のものとしてあったわけです(本サイトのほうのメモには実際に書いてあります)。
この前提にm3さんも思い至って、今回のようなレスになったのでは、と邪推してしまいますが…。
この流れにしても先の3つの段階を踏まえればロックが一般的に聴かれるようになって、それを咀嚼した日本人の表現が現れて、それも一般的に聴かれるようになる、ということですよね。
いくら洋楽に影響を受けた音楽をミュージシャンがやっても、一般リスナーに受け入れる下地がなければ売れないわけですから。
だから前記の3つの段階、それぞれの影響の濃淡を量らなくては、総合的な影響と言うのは考えられないと思います。
もちろん国内で定着して洋楽だけからの影響じゃなくなった時には、小室からそれを受けるか、細野からか、などの別はあります。加えて、どのように影響を受けるかという点もありますし。
結局、こういう風に前言を翻しているに近いことをおっしゃるのは、80年代の方が「売れた」という事実を隠して、逃げてらっしゃるのかな、と思ってしまいますが。

[パンクは関係ない]ということで乗ったディスコの御話なのに、これでは、ちょっと文字通り「話にならない」感じですね。
まあm3さんのおっしゃるような[”(ちとディープめな)音楽ファンの人”]じゃないところから出てくるという側面もパンクにはありますし。
ということでパンクとレゲエの話を。もう書いてありますけど今日の分が長いので後日。